モデル:ヴィクトリア・ルービン

VRM4Uがサポートするキャプチャ機能

以下の3タイプの機能があります。状況に応じて、適宜改変して利用ください。

タイプ 必要なデバイス 解説
フェイシャルキャプチャ iPhone
iPad
VRMのBlendShapeClipで動かします
BPでカーブ設定、AnimBPで骨制御
パーフェクトシンク iPhone
iPad
ARKitのBlendShapeLocationで動かします
AnimBPでカーブ設定、ControlRigで骨制御
ハンドドラッキング OculusQuest 手/指をキャプチャします
AnimBPで骨制御

iPhone/iPadは LiveLinkFace対応のものが必要です。VRM4UのキャプチャシステムはUE4.26以降で動作します。

OculusQuestは OculusLinkでPCに接続して利用します。


フェイシャルキャプチャ

LiveLinkFaceでキャプチャした表情を、キャラクタに適用します。VRMBlendShapeClipの設定を利用するため、表情パターンがやや少ないです。

ここで紹介するのは、VRM4Uのフォトモードやランタイムリターゲットと連動した使い方です。 UEでの標準的な使い方はドキュメントを参照するか、後述のパーフェクトシンクを参考にしてください。

以下のサンプルマップを参照してください。UE4.26以降でのみコンテンツブラウザに表示されます。

Maps/latest/VRM4U_LiveLinkFace

端末にてLiveLinkFaceを起動し顔を認識させます。 うまく設定されていれば、以下のように端末が認識されます。 iPhone/iPadによって表示される項目は異なります。

 

BP_LiveLinkFaceに端末の名前をセットします。 認識されていない場合はリストに表示されません。後述の確認事項を参照ください。

表情を変更するターゲットは、BP_VrmModelActorかSkeletalMeshActorを選択可能です。 前者は表情と頭の向きが動作します。後者は頭は動かず、別途AnimationBPを組む必要があります。

 

PlayInで動きます。

 

キャラクタの差し替えやアニメーションの併用が可能です。BP_VrmModelActorより設定ください。

 

認識されない場合は設定を確認ください

  • エディタの設定
    • プラグインLiveLink, ARKit, AppleARKitFaceSupportを有効にする
  • 端末の設定
    • PCと同じネットワークにつながっているか確認する
    • LiveLinkFaceより設定 > livelink > ターゲット にエディタ起動しているPCのIPアドレスを記入する
    • 例えば「192.168.1.—:11111」など。(—には実際のPCのアドレスから数値を入れてください)

任意の表情を割り当てる

BP_LiveLinkFaceをコピーして、カスタマイズして利用ください。

  • VRoidモデル
    • ある程度それなりに動作します。
  • その他フルスクラッチのモデル
    • VRMのBlendShapeGroupに登録された表情のみ動きます。
    • 任意の表情を利用したい場合はノードを改変してください。(ノードは未整理です…
 

パーフェクトシンク(カスタムする場合は上級者向け)

LiveLinkFaceでキャプチャした表情を、キャラクタに適用します。ARKitのパラメータを全て利用します。パーフェクトシンクに対応したモデルが必要です。

 
モデル:QuQuオリジナルアバター “U”

2つの利用方法があります。それぞれ以下のような特徴があります。

実装例は前述のサンプルマップ VRM4U_LiveLinkFace に配置しています。

  • 簡易的な方法
    • セットアップが簡単
    • MorphTargetの名前によっては 動かない場合がある
    • 目線が動かない
    • Editorでは動かない。Play状態で確認する
  • フル機能使う方法
    • セットアップが手間
    • 全てのパラメータを利用できる
    • Editorで動く

簡易的な方法

前述の BP_LiveLinkFaceより、Use ARKit Morph Curve NameONにすれば完了です。

上手く動かない場合は、後述のフル機能向けのセットアップが必要です。

フル機能使う方法

個別にBlueprintを作成します。

手順は以下です。/VRM4U/Util/Actor/latest にあるサンプルを参考に、2つのアセットを作成します。ノードをコピペして、要所を変更します。

工程が前後しますが、AnimBPを先に組むのをオススメします。アニメーションを確認しながら進められます。

  • AnimBPを作成する
    • 目的:ARKitパラメータをMorphTargetに適用し、ControlRigに接続する
    • サンプル:ABP_VRoidPostProcess
  • ControlRigを作成する
    • 目的:頭の向きや視線を変更する。骨のアニメーションを制御する
    • サンプル:CR_VRoidSimple_PostProcess
  • SkeletalMesh の PostProcessAnimBlueprint を変更する。SkeletalMeshComponent の UpdataAnimationInEditorをONにする
    • 目的:PlayIn/プレビューどちらでも動作できるようにする

赤丸で示した箇所について、設定忘れに注意ください。

AnimBPの作成 ControlRigの作成
PostProcessAnimBlueprintの設定

仕組みの解説

  • AnimBlueprintでやっていること
    • LiveLinkFaceからパラメータ(カーブパラメータ)を受け取る
    • POSE_face_ アセットを利用して、カーブ名をMorphTarget名にマッピングする(MorphTarget名がARKitと一致している場合は不要)
    • カーブパラメータをControlRigに渡す
    • 揺れ骨を設定する
  • ControlRigでやっていること
    • カーブパラメータを参照し、骨アニメーションさせる (首の向きと視線。視線がMorphTargetで動作する場合は不要)

ハンドトラッキング(上級者向け)

OculusQuestで認識した手と指を、キャラクタに適用します。

UE4.26以降で動作します。VRM4Uのビルド環境が必要です。

VRM4UのビルドについてはEXE化のページを参照ください。こちらのページです

VRM4Uのハンドトラッキングを有効化する

VRM4U.Build.csにて、bUseQuestTracking = true; を設定し、プラグインをビルドしてください。

ハンドトラッキングする

以下のサンプルマップを利用ください。VRPreviewで頭と手・指が動きます。

Maps/VRM4U_Tracking

 

フェイシャルキャプチャを記録する(上級者向け)

前述のパーフェクトシンク向けのようにAnimBPを作成し、エディタ上でプレビュー可能(PlayInせずにキャプチャが動く状態)にすればOKです。 記録にはTake Recorderを利用します。詳しくは以下の解説を参照ください。

https://docs.unrealengine.com/4.27/en-US/AnimatingObjects/SkeletalMeshAnimation/FacialRecordingiPhone/