ライト環境に合わせる
モデル:FORTUNA MToonLitモード |
背景:ArchVizInterior (照明1000lux) |
概要
UEのライト環境は多種多様であり、キャラクタが極端に「明るく/暗く」「薄く/濃く」描画されることがあります。それらの補正方法を紹介します。
先に要点
MaterialSystemより、PreLightScale
と PostLightScale
を組合せて補正します。
- Litマテリアルの補正
- VRM4UのLitマテリアルは、主光源が3.14 luxの時に原色に近い色が出ます。 この明るさから離れるほど色の再現度が低くなります。
- SSSマテリアルの補正
- ほぼ不要です。ただToon素材の色合いによっては違和感が残ります。好みに応じて微調整ください。
補正の目安
補正はマテリアル側で行います。ライト側は変更しません。 以下のように補正します。
主光源の明るさ | 補正方法 | 典型的なシーン | |
---|---|---|---|
1~3.14 lux | Preを上げてPostを下げる | 新規作成TimeOfDayテンプレート | |
3.14 lux | 補正必要なし | 新規作成Defaultテンプレート | |
3.14~10,000 lux 以上 | Preを下げてPostを上げる | 現実のライトや太陽光を再現した環境 |
モデル:NecoMaid PREMIUM SSSモード |
背景:Automotive Beach Scene (照明11lux) |
補正の詳しい話
Litマテリアルの補正
VRM4UではFilmicTonemapperを逆変換しています。逆変換処理には、ライト強度とExposureを利用します。PreとPostが、それぞれの補正に対応しています。
SSSマテリアルの補正
ライトに対する補正は不要ですが、モデルの材質・見た目に合わせる調整は必要です。
私の経験則としては、鮮やかなToon素材にSSSを適用すると彩度が下がりやすいです。 対応としてMaterialSystemには彩度やテクスチャガンマ補正機能がありますので、合わせて利用ください。
PostLightScale
に初期値として0.5を利用しています。これは原色テクスチャをAlbedoとして違和感なく利用するための補正値です。大抵うまく動きますが、適宜調整して構いません。